フィリピン台風30号: 災害から2週間

「やるべきことはまだまだ沢山あります。」 台風30号災害から2週間が経過。国連とパートナー機関は、緊急アピールの総額を3億4,800万ドル (約350億円) に増額修正し、仮設シェルターの提供、乳幼児や妊産婦の栄養支援、農業や漁業といった生計手段の回復、性とジェンダーに基づく暴力の予防等、引き続き大規模な緊急支援を必要としています。
 
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Philippines: Two weeks after Typhoon Haiyan

 
国連人道問題のトップ、ヴァレリー・エイモスが台風30号で深刻な被害を受けたフィリピンを訪問。災害がもたらした影響の大きさに鑑みて、大規模な支援を継続する必要性を訴えました。台風が通過して2週間が経ちますが、家を失ってしまった430万人を含め、1,300万人以上の方々が被災しています。
 
エイモス氏はタクロバン市、グイウアン市、ロハス市を訪問し、台風被害を乗り越えるべく懸命に取り組む多くの家族と話し合いました。「街全体が、猛烈な風と高潮で破壊されていました。そこで私は、支援を求める被災者の切実な声や、失われたいのちへの深い悲しみを見聞きしました。また同時に、立派な勇気ある行動や、心温まる思いやりに満ちた体験談も聞くことができました。」
 
11月8日にフィリピン中部を襲った台風によって、100万棟以上の家屋が損壊しました。直近の公式推計では5,200名を超える方々が犠牲になったとされていますが、フィリピン政府はその数字を精査中です。農業や漁業を営む人々の多くは自らの農作物や漁船を失ってしまい、現時点では家族を養うため人道支援に頼らざるを得ない状況にあります。
 
「農業や漁業を支援し、生計を営む手段を回復し、そして地域経済が再開するように早期復興を後押しことが大切なのです。」他方現時点では、被災した人々に食べ物や安全な飲み水、そして仮設シェルターなどの緊急支援物資が確実に行き渡るようにすることが人道支援機関にとっての最優先事項だ、とも付け加えました。
 
台風30号がフィリピンを直撃して以降、国連人道機関やそのパートナーは被災地で大規模な支援活動を直ちに展開できるよう、フィリピン政府や地元赤十字、そして地方自治体と協力してきました。これまでに約250万人に食糧を配給し、仮設シェルターを必要とする家族のために何千枚ものテント用シートを配布しました。現在タクロバンでは、すべての人に安全な飲み水が行き渡っています。
 
現地と海外の医療チームも協力して治療活動にあたっており、11月25日(月)からは5歳以下の子ども約50万人を対象としたポリオとはしかの予防接種も始まりました。また現地の人々を雇用する形で、市街地の瓦礫撤去も進めています。
 
エイモス氏は言います。「しかし、やるべきことはまだまだ沢山あります。多くの人々が今もなお風雨にさらされる生活を送り、仮設シェルターを緊急に必要としています。引き続きとても脆弱な状況におかれる中、台風シーズンがまだ終わっていないことが心配です。」
 
更に約150万人の子どもたちが急性栄養失調に陥る危険性があり、80万人近い妊産婦が栄養面での緊急支援を必要としているとして、人道支援機関は警鐘を鳴らしています。またこのような非常事態においては、多くの女性や子どもたちがネグレクトや虐待、性的搾取を受ける危険性が高まります。
 
「集団避難所が過密状態にある中、性あるいはジェンダーに基づく暴力を未然に防ぐため、早急にシステムを整えなければなりません。」このように多くの支援が必要とされることから、エイモス氏は、私たちがフィリピンの人々と共にあることを示し続けるよう、国際社会に求めています。
 
フィリピン政府と人道支援機関は被災地のニーズ調査をさらに進め、フィリピン台風30号災害に対する緊急人道アピール(アクションプラン)を増額修正しました。追加的な支援ニーズも含め総額3億4,800万ドル(約350億円)が必要となっています。このアピールを通じて集められた資金は、主に食糧の安定確保や農業支援、仮設シェルター設置や保健医療サービス、安全な飲み水提供やトイレなどの公衆衛生に関する活動に使われます。