発展途上国行政官向けJICA防災研修に講師として参加

2013年7月と9月の2回にわたり、国際協力機構(JICA)による地域総合防災行政研修が行われ、OCHAもこれをサポートしました。この研修は主に日本がこれまでに蓄積した災害対応における教訓と防災ノウハウを世界に役立ててもらおうと、JICA関西が政府開発援助プログラムの一環として行っているものです。7月は中央アジア・コーカサス地域、また9月は中南米やアフリカ、中近東及び東欧の政府災害担当者を対象に、それぞれ神戸で実施されました。

7月に行われた中央アジア・コーカサス地域総合防災行政研修には、アルメニア、アゼルバイジャン、カザフスタン、キルギスタン、タジキスタンから、国の非常事態省や民間防衛委員会などの救援・防災担当者13名が参加し、アジア防災センターがJICA関西の委託を受けてこれを実施しました。中央アジアは地震や洪水、干ばつや地滑りなど自然災害も多く、OCHAもカザフスタンにコーカサス・中央アジア地域事務所を置いて活動しています。例えば2009年にはタジキスタンで発生した洪水と土石流のため国際緊急支援が行われました。加えて2010年には、キルギスタンでエスニック対立が原因で多くの人々が国内避難を余儀なくされたこともありました。これらを踏まえ、7月2日にはOCHA神戸事務所長の渡部が、国際人道システムの概要とOCHAの役割、そして東日本大震災時の教訓等について講義を行いました。特に日本における国際支援受け入れや、平時の備えという意味での地域間協力等について、活発な質疑応答や意見交換が行われました。

また9月には阪神・淡路大震災記念人と防災未来センターが、他の地域を対象した総合防災行政研修を、同じくJICA関西の委託を受けて実施しました。対象国はエルサルバドル、セントビンセント、スリナム、パレスチナ、モザンビーク、マケドニア旧ユーゴスラビア共和国、グルジア、ハイチ、セントクリストファー・ネーヴィス、ペルー、ベネズエラ、モルドバの12カ国です。この研修を通じて、参加者は所属機関毎のアクションプランを作成し、各組織の災害対応能力の向上を目的としています。9月4日に渡部が上記と同様の講義を行いましたが、大地震で大規模な国際支援を経験し今も復興途上にあるハイチや、紛争と自然災害の双方の脅威に直面するパレスチナからの参加者等から具体的な質問や課題が提起されました。

OCHA神戸事務所は、このようなJICA等とのパートナーシップを通じて、世界各地の災害担当者に国際人道システムやOCHAの役割についての理解を深めて頂き、より効果的な緊急人道支援やそのための備えが実現されるよう今後も貢献して参ります。