リスク管理のための指標 (INFORM)

「リスク管理のための指標」(INFORM: Index for Risk Management) は、突発的な人道危機に関するリスクを客観的に測るためのツールです。自然災害等の人道危機が発生する可能性や想定される影響を事前にきちんと把握しておくことは、そうしたリスクに備え、また実際に人命を守る上で欠かせません。INFORMは、「どこで」「なぜ」人道危機が起きる可能性があるのかを明らかにすることで、私たちの危機に対する備えを高めるための一助とし、また危機リスクの軽減につなげます。同時に、人道危機によってもたらされる影響を出来るだけ抑えつつ、最終的には持続的な開発に寄与することを目指しています。

利点

人道危機のリスクを測る上で客観的かつ透明性の高いツールとして、世界191か国を網羅しています。危機管理や防災、さらに緊急時対応にあたる関係者がリスク評価を共有することが、効率的に対応をする上で有効となります。
  • 世界191か国の人道危機リスクに対応。また世界中どこでも利用可能。
  • 誰でもアクセス可能。そしてデータと手法が無料提供。
  • 高い信頼性。さらに科学的データに基づき、定期的に更新。

使い方

リスク評価のツールとして、災害を含む人道危機の予防、あるいは発生時の対応に際して以下のように活用できます。
  • 優先順位の決定
    支援が必要とされる国について、リスクの高さ、あるいはリスクの局面や種類に応じて実際に対応する際の優先順位付けができます。
  • リスク・プロファイリング
    当該国についてのリスク・プロファイリング、つまりリスクを種類ごとに細分化し、それぞれのリスクの程度を示すことが可能です。これにより、リスク軽減を図るために必要な分野やプログラムについて、意思決定を行うことができます。
  • 傾向と分析
    INFORMで得られる結果は、少なくとも5年間は有効です。これにより、当該国のリスクについて傾向把握と分析を行うことができます。

INFORMの手法は、支援団体それぞれのニーズや活動の記録として柔軟に活用できます。オープンリソースですので、より多くの団体が活用することでデータの整合性も進みます。


仕組み

INFORMは人道危機に関係する大量の情報を簡素化して、意思決定へと導くツールです。様々な指標(Index)を組み合わせることで、「当該国政府の対応能力を上回るような緊急の人道危機に直面する可能性があり、またそのために国際支援が必要となる国」を絞り込むことができます。

特に、リスクを構成する二つの大きな点に着目しています。一つは、人々が人道危機の影響を受ける可能性、もう一つは、危機に瀕した場合の対応能力の有無とそれに伴う脆弱性です。

INFORMは約50の指標からなり、リスクを種類ごとに分類して評価するとともに、それらを組み合わせることでリスクの全体像を描き出します。これら指標は、以下の3カテゴリーに大別されます。

  • 実際に危機が発生し、人々や資産が危機にさらされる「おそれ」
  • コミュニティーが危機に直面した場合の「脆弱性」
  • 危機によるショックに対応できる資源の保有状況など「対応能力の有無」

INFORMは、機関間常設委員会(IASC)のタスクフォースと欧州委員会の協力によって作成されました。
メールアドレス: INFORM-contact@jrc.ec.europa.eu